Self-pay Rehab

理学療法士が
自費リハを始めるには

自費リハに興味はある。でも、開業や転職はまだ重い。そんな理学療法士に向けて、選択肢を4つに分けて書きます。僕は3つの施設で自費を導入してきました。

自費リハが
注目されている理由

保険のリハビリは、誰がやっても1単位の点数が同じです。うまくなっても、売上も給料も変わりません。日数や回数にも上限があります。

自費なら、価格も時間も内容も自分で決められます。知識と技術が、そのまま収入に変わる。理学療法士が自費に惹かれる一番の理由は、ここだと思います。

自費を始める
4つの選択肢

1自費リハの施設を開業する

良い点収入の上限がなくなる。保険の日数や回数の制限を超えて、必要な人にリハビリを届けられる

難しい点物件・設備・集客まで全部自分でやる。独立が前提になり、医師との連携や名乗り方も自分で整える

2自費リハの施設に転職する

良い点設備と集客は施設が持っている。自費の現場を経験できる

難しい点雇われであることは変わらず、収入の上限は施設の決まり次第。今の職場を離れることになる

3今の職場に自費の枠を作る

良い点職場を変えずに、今来ている患者さんに提供できる

難しい点枠を作るかは経営者の判断次第。1回あたりの時間を売るので、自分が動いた分しか増えない

4インソールから始める

良い点設備はほぼ要らず、休診時間を借りれば院内で始められる。形に残るので、価格を説明しやすい

難しい点歩行を評価して、自分の手で作れるようになるまで、練習の時間がかかる

どれが正解ということはありません。開業したい人は、開業していいと思います。ただ、自分の技術がお金に変わる経験をしないまま独立すると、苦労すると思います。

勤めたまま始めるなら、
最初の1つはインソール

僕がやったのは、休診時間にクリニックを借りて、自費でインソールを作ることです。お客さんは、今そのクリニックに来ている患者さんです。集客のストレスも、開業資金のリスクもありませんでした。

インソールを選んだのは、オーダーメイドで作れる人が珍しく、スポーツ、ピラティス、訪問など、どの分野ともつながるからです。職場に作る文化がなくても、ゼロから導入できます。僕は3つの施設で導入し、うち2つは自費でやりました。

インソールは、自費リハと競合しません。いずれ自費リハを開業するときにも、そのままメニューの1つになります。先に小さく始めて、自費でお金をもらう経験を積んでおく。その入口として、一番リスクが小さいと思っています。

自費リハは違法?
始める前に確認する4つ

医師の関わり

理学療法士は、医師の指示のもとで理学療法を行う資格です。病院やクリニックの中で、医師の了解を得て始めるのが一番シンプルです。

名乗り方と言い方

施設の外で、病名を挙げて「治療します」「リハビリします」と言うと問題になることがあります。何を提供するのかを、言葉から決めておきます。

保険と混ぜない

保険のリハビリと自費を同じ時間帯に混ぜると、混合診療になります。自費は保険をやっていない時間に行います。

職場の決まり

副業の扱いは職場によって違います。就業規則を確認し、院内でやるなら経営者の了解を取ります。

ここに書いたのは筆者の理解で、法的な判断ではありません。制度の扱いは変わることがあるので、実際に始めるときは職場や関係機関に確認してください。

院内で始める順番

周りに認められる、スタッフに作る、保険の中で数を作る、主任・院長の順に提案する、休診時間に自費で始める。僕はこの順番で進めました。通った提案と通らなかった提案、価格の決め方は、理学療法士の副業の始め方に書いています。

書いているのは筆者の経験です。収入の増加を保証するものではありません。

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神谷尚紀

書いた人:神谷尚紀(理学療法士)。整形外科クリニックで約10年インソールを処方。3施設でインソールを導入し、歩行分析アプリ SOLEAXIS を開発。